▼ 2010/05/01(土) ★CR-Z ダンパーチューニング SUPER STREET編★
【トピックス】
今日は、巷でそのサスペンションなどが良く似ていると言われる
「CR-Zとインサイトのここが違う!」と、
発売間もない「SUPER STREETのダンパーのチューニングポイント」になどをご紹介
CR-Zの車両発売当初から、インサイトと一緒だ、フィットと同じだなんていう声が色々聞かれましたが
タイヤを外して、サスペンションを眺めると確かに似てるんです…でも・・・
実際の寸法では、ストロークや、ショックのボディ=シェルケースの長さが異なったりしてるんです!
前回のブログでは、CR-Zの純正との比較を少しだけつまんでみましたが、
今日はインサイトと比べてみましょう!
まず、車両重量ではインサイトが約50kg重くその殆どがリアでの違いなんです。
ボディ形状なんかも当然影響しているところですが・・・
フロントは左右差など、差は有りますがほぼ同じなんですね。
そして、スプリングレートも両車ほぼ同じ(フロント2.1k、リア3.3k)、
ショックの寸法はインサイトのフロントでストロークが10mm長く、
リアではシェルケース長が10mm長くストロークはほぼ同じ。
但し、減衰力(=ショックの固さ)は違っていました…
ここまでは、まさに「な〜んだ、殆ど同じなんじゃん」となるわけですが
テイン製品にする段階で大きな違いが出てくるんです。それは・・・
テインのショックは常に最適寸法を目指して設計されるわけですが
その最適寸法を得るための作業=スプリング無しでのフルストローク確認などを行い
その結果が、製品の寸法に生かされてくるのですが、そこでCR-Zとインサイトに差が出たわけですね
フルストロークの確認=タイヤがフェンダーに、当たる、擦る等の確認ですね
左の画像は、インサイトとCR-ZのSUPER STREET。
上がCR-Z、下がインサイトですが画像で見ると「同じやんか!」という程度の違いにしか見えませんが、
SUPER STREETでは、
・フロントのシェルケース長さはインサイトよりも8mm、短くストロークはほぼ同等。
・リアのシェルケース長さはインサイトよりも20mm長く、ストロークは40mm短い。
この違いは何から来たか・・・
・CR-Zのフロントはタイヤが当たるまでに、まだ余裕があったので短くできた
・CR-Zのリアはショックが底をつく前に、タイヤがフェンダーに当たった
ってな感じなので御座います。
車種毎に、一台一台しっかりと見ているテインならではの分かるポイントなんですね
寸法の違いが分かった後は、そのチューニングですが…
実は、テインでも開発初期段階でインサイトと同じダンパーチューニングで乗ってみたんです
その結果は…「ピッチングが収まらない、動きすぎて不快、トラクションも出ない」といいとこ無し。
で、更にCR-Z専用のダンパーチューニングと相成ったわけです。
ここからは、インサイトとの比較ではなく、CR-Zの純正ショックとの比較で見てみましょう
先ずはフロントから
☆グラフの説明は、以前ご紹介した
「HONDA CR-Z のダンパーチューニング MONO FLEX編」を見てみて下さいね
コンセプトはストリートは快適に、もちろんワインディングまでを気持ちよく走れるを目指したのですが、
今回、SUPER STREETでのダンパーチューニングの肝はこちら
☆ノーマルのテスト走行の際に気になった点にフォーカスしてチューニング。
・全速度域での、ギャップ通過時の初期の当たりの固さの緩和(収まりはすごくいいんですけど…)、
・高速走行レーンチェンジ等の際、ステアリング切り始めに発生するふらつき感の改善
・コーナーリング時のリアのスクォート(沈み込み)とフロントの接地性改善
・プラス+ 先に発売しているMONO FLEXとの、キャラクターの違いを出すこと。
その結果がどうなったかというと、
スプリングレートは、MONO FLEXが前後とも5kのスプリングレートを選択しているのに対して
SUPER STREETでは、フロント3k、リア4kの異なるスプリングレートを採用。
減衰力はというと、上グラフにもあるとおり、純正に比べて伸び側では大幅な減衰力アップを、
縮み側でも減衰力をアップ、この結果しっかりとロールはするけど、ステアリングインフォメーションはしっかり、
コンセプトにマッチしたフィーリングが出来上がったんですね
そして、リア
フロントに比べると、少々分かりづらくなってしまいますが…
リアでは伸び側の低速域(グラフ左側)を純正よりも若干ソフトにする事で接地感を出し、
縮み側では、低速域を純正よりも若干アップさせる事で、腰砕け感を低減する事に一役買っているんですね
フロントに比べると、減衰力の変化幅が小さい様に思えますが、これしっかりと体感できちゃうんです
この前後の絶妙なダンパーチューニングにより、ワインディングでも楽しめて
街乗りではしなやかに、雨の日も安心感のあるハンドリングを実現できたんですね
さ〜て来週のサザエさん・・・ではなく・・・
今回のブログ、CR-Zとインサイトの違い、
そしてSUPER STREETのダンパーチューニングのポイントなど
ちょっと、駆け足でのご紹介でしたが、お楽しみお頂けましたか
では皆さん、良い週末をお過ごしくださいね
by 企画のヒゲ
「CR-Zとインサイトのここが違う!」と、
発売間もない「SUPER STREETのダンパーのチューニングポイント」になどをご紹介
CR-Zの車両発売当初から、インサイトと一緒だ、フィットと同じだなんていう声が色々聞かれましたが
タイヤを外して、サスペンションを眺めると確かに似てるんです…でも・・・
実際の寸法では、ストロークや、ショックのボディ=シェルケースの長さが異なったりしてるんです!
前回のブログでは、CR-Zの純正との比較を少しだけつまんでみましたが、
今日はインサイトと比べてみましょう!
まず、車両重量ではインサイトが約50kg重くその殆どがリアでの違いなんです。
ボディ形状なんかも当然影響しているところですが・・・
フロントは左右差など、差は有りますがほぼ同じなんですね。
そして、スプリングレートも両車ほぼ同じ(フロント2.1k、リア3.3k)、
ショックの寸法はインサイトのフロントでストロークが10mm長く、
リアではシェルケース長が10mm長くストロークはほぼ同じ。
但し、減衰力(=ショックの固さ)は違っていました…
ここまでは、まさに「な〜んだ、殆ど同じなんじゃん」となるわけですが
テイン製品にする段階で大きな違いが出てくるんです。それは・・・
テインのショックは常に最適寸法を目指して設計されるわけですが
その最適寸法を得るための作業=スプリング無しでのフルストローク確認などを行い
その結果が、製品の寸法に生かされてくるのですが、そこでCR-Zとインサイトに差が出たわけですね
フルストロークの確認=タイヤがフェンダーに、当たる、擦る等の確認ですね
左の画像は、インサイトとCR-ZのSUPER STREET。
上がCR-Z、下がインサイトですが画像で見ると「同じやんか!」という程度の違いにしか見えませんが、
SUPER STREETでは、
・フロントのシェルケース長さはインサイトよりも8mm、短くストロークはほぼ同等。
・リアのシェルケース長さはインサイトよりも20mm長く、ストロークは40mm短い。
この違いは何から来たか・・・
・CR-Zのフロントはタイヤが当たるまでに、まだ余裕があったので短くできた
・CR-Zのリアはショックが底をつく前に、タイヤがフェンダーに当たった
ってな感じなので御座います。
車種毎に、一台一台しっかりと見ているテインならではの分かるポイントなんですね
寸法の違いが分かった後は、そのチューニングですが…
実は、テインでも開発初期段階でインサイトと同じダンパーチューニングで乗ってみたんです
その結果は…「ピッチングが収まらない、動きすぎて不快、トラクションも出ない」といいとこ無し。
で、更にCR-Z専用のダンパーチューニングと相成ったわけです。
ここからは、インサイトとの比較ではなく、CR-Zの純正ショックとの比較で見てみましょう
先ずはフロントから
☆グラフの説明は、以前ご紹介した
「HONDA CR-Z のダンパーチューニング MONO FLEX編」を見てみて下さいね
コンセプトはストリートは快適に、もちろんワインディングまでを気持ちよく走れるを目指したのですが、
今回、SUPER STREETでのダンパーチューニングの肝はこちら
☆ノーマルのテスト走行の際に気になった点にフォーカスしてチューニング。
・全速度域での、ギャップ通過時の初期の当たりの固さの緩和(収まりはすごくいいんですけど…)、
・高速走行レーンチェンジ等の際、ステアリング切り始めに発生するふらつき感の改善
・コーナーリング時のリアのスクォート(沈み込み)とフロントの接地性改善
・プラス+ 先に発売しているMONO FLEXとの、キャラクターの違いを出すこと。
その結果がどうなったかというと、
スプリングレートは、MONO FLEXが前後とも5kのスプリングレートを選択しているのに対して
SUPER STREETでは、フロント3k、リア4kの異なるスプリングレートを採用。
減衰力はというと、上グラフにもあるとおり、純正に比べて伸び側では大幅な減衰力アップを、
縮み側でも減衰力をアップ、この結果しっかりとロールはするけど、ステアリングインフォメーションはしっかり、
コンセプトにマッチしたフィーリングが出来上がったんですね
そして、リア
フロントに比べると、少々分かりづらくなってしまいますが…
リアでは伸び側の低速域(グラフ左側)を純正よりも若干ソフトにする事で接地感を出し、
縮み側では、低速域を純正よりも若干アップさせる事で、腰砕け感を低減する事に一役買っているんですね
フロントに比べると、減衰力の変化幅が小さい様に思えますが、これしっかりと体感できちゃうんです
この前後の絶妙なダンパーチューニングにより、ワインディングでも楽しめて
街乗りではしなやかに、雨の日も安心感のあるハンドリングを実現できたんですね
さ〜て来週のサザエさん・・・ではなく・・・
今回のブログ、CR-Zとインサイトの違い、
そしてSUPER STREETのダンパーチューニングのポイントなど
ちょっと、駆け足でのご紹介でしたが、お楽しみお頂けましたか
では皆さん、良い週末をお過ごしくださいね
by 企画のヒゲ