P-WRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)の第7戦「パイオニア・カロッツェリア ラリージャパン」が、10月31日〜11月2日 札幌にて開催された。5回目になるラリージャパン、いままでは帯広近郊にて開催されたが今回は北海道の大都市、札幌に移動された。サービスパークは札幌ドーム。札幌ドーム内ではスーパーSSも行われ、多くの観客が詰めかけた。ラリーウィークは雨が多く、また一部コースでは降雪でキャンセルとなったコースもあり、スタート前から荒れるラリーを予想させる。
DAY1ではP-WRCに参戦しているA.アラウージョ選手(ランサーEvo.IX CT9A)、E.ベルトノフ選手(インプレッサGRB)は滑る路面に慎重なドライビング、10番前後のタイムでステージを進める。A.アラウージョ選手は最初のサービスでステージに合わせてスプリング交換、レートを下げて午後のステージに挑むが、午後は林道ステージがほとんどキャンセルとなり挽回の機会を失い、A.アラウージョ選手はP-WRC10位、E.ベルトノフ選手12位で終了となった。日本勢は還暦を迎えた田口盛一郎選手(ランサーEvo.IX CT9A)がTYPE Gr.Nダンパーの限界の高さを探りながらのドライビング。総合30番前後のタイムでステージを進めP-WRC勢の後に続く総合28位で終えた。渡部洋三選手(ランサーEvo.IX CT9A)はSS1の終盤でラジエタートラブルでストップ、DAY2以降はスーパーラリーで再出走となった。地元札幌でのWRC開催に燃える原宴司選手(ブーンM301S)は荒れている路面を前に、初日は様子見のドライビングで総合50位で終える。
DAY2は晴れ渡り各選手が実力を見せ始めたが、スピードレンジが上がったこともありコースアウトする車も多くラリー終了前に多くの車両がサービスパークでメンテナンスを行っていた。A.アラウージョ選手はこの日に好タイムを連発し、SS15でベストタイム。7位まで浮上するが、SS16でメカニカルトラブル発生。残念ながらDAY2はここで終了となった。初日、好調だった田口盛一郎選手だが、その衰えない走りにマシンが音を上げタイロッドを破損しストップ、DAY3のスーパーラリーで復帰することになった。原宴司選手は、追い上げを開始し見事にN1クラス1位へ浮上、総合では42位で終えた。
DAY3はまたしても雨天、路面も悪コンディションとなり選手を悩ます。スーパーラリーで復帰したA.アラウージョ選手、マシン不調もありタイムが伸びず9位フィニッシュ。E.ベルトノフ選手はDAY3でタイムアップが見られたもののSS28でコースアウト、リタイアとなった。スーパーラリー復帰組みの田口盛一郎選手は総合36位、渡部洋三選手は総合44位。その他、ランサーエボリューションマガジン編集の松井悠選手がランサーEvo.X(CZ4A、TYPE HG試作品装着)にて参戦、DAY1,DAY2と段々ペースを上げて行くがDAY3のSS21で痛恨のコースアウト、CZ4Aをポディウムに運ぶことは出来なかった。
N1トップを走る原宴司選手はそのままフィニッシュ!FF車両最上位と共にN1優勝を決めた(総合30位)。
次回のP-WRC最終戦は12/5〜12/7、ラリーグレートブリテンとなります。 |