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A.ピンカーが今季2勝目を獲得!
欠場したT.フォーストに代わってピンカーが躍進。ランキングでも首位を快走!
2007年のRANC(ラリー・アメリカ=米国ラリー選手権)第5戦「サスケハノック・トレイル・パフォーマンス・ラリー(STPR)」が6月2日、ペンシルバニア州のウェルズボロー周辺で開催された。同ラリーは今年で31回目の開催を迎えるクラシックイベントで、ペンシルバニア州中北部の林道にステージを設定。路面はスムーズなグラベルになっているものの、高速コーナーを主体としたレイアウトで「アベレージ速度で100km/h、最高速度では180km/hを超えています」とTEIN USAのエンジニア、中井克真が語るように、RANCで最もハイスピードな1戦だ。しかも、クレストが多く、コースの両サイドには立木が並んでいるため、ワンミスがクラッシュに繋がる危険なラリーとなっているのだが、ここでもTEINユーザーが素晴らしいパフォーマンスを披露している。
同日に行なわれたドリフト競技に参戦するためにSYMS Racingの34号車(スバル・インプレッサGDB-F)を駆るT.フォーストは同ラリーをスキップしたものの、チームメイトとしてSYMS Racingの5号車(スバル・インプレッサGDB-F)を駆るA.ピンカーが序盤からコンスタントに好タイムを連発。第3戦のオレゴン以来となる今季2勝目を獲得した。
1デイで4本のデイステージと6本のナイトステージ、計10SS・128マイル(約200km)を走り抜くSTPRが幕を開けた。ラリーウィークは不安定な天候で当日も晴れのち曇り、路面はドライをベースにその一部で前日の雨でウエットが残るなど難しいコンディション。さらに、今回はTEINユーザーのひとり、フォーストが同ラウンドをスキップするほか、スケジュールの関係で事前のテストがなく、まさに“ぶっつけ本番”となるものの、参戦2年目のピンカーは好調でオープニングステージを制覇する。その後もSS2でベストタイム、SS3、SS4でセカンドベストをマークするなどピンカーは順調な走りを披露し、デイステージで行なわれた最初のセクションをトップでフィニッシュした。
そしてTEIN USAのエンジニア、中井のアドバイスでスタビライザーのセッティングを変更したピンカーは、SS6、SS8でセカンドベスト、SS9でベストタイムをマークするなどナイトステージでもコンスタントな走りを披露する。結局、ピンカーはトラブルで脱落するライバル勢を尻目に最後までポジションを守り抜き、危なげない走りで今季2勝目を獲得した。
この結果、ピンカーはランキング争いでもトップをキープ。2番手に16ポイントの差を付けてシリーズをリードしているだけに後半戦でもピンカー、そして同ラウンドをスキップしたフォーストの躍進に注目したいものだ。
■担当エンジニアのコメント(テインUSA/中井克真)
「STPRは小さなターンが少なく、4速と5速をメインにした高速ステージが舞台になっているので基準よりも車高を低くするほか、スタビライザーも固めにセッティングしました。この結果、コーナリング姿勢が安定したので、ピンカーも序盤のデイステージを順調に消化。一方、視認性が落ちてくるナイトステージではドライビング性を重視して、スタビライザーを柔らかい方向に調整したんですけど、その細かい調整も上手く行ったように思います。RANCは参戦1年目ですが、グラベルにおけるセッティングの方向性はほぼ決まってきたので、あとはコンディションに合わせて微調整するだけで大丈夫でしょう。今後もユーザーのコメント、データを参考にしながら、両ドライバーをサポートして行きたいと思います」。
Pos.
No.
ドライバー
車両
タイム
トップとの差
備考
1
199
A.ピンカー/L.デュラン
SUBARU IMPREZA
GDB-F
1:14:52.8
TEIN Gr.Nダンパー
装着車
2
74
R.レイジマン/M.ウィリアムズ
MISTUBISHI LANCER EvoIX CT9A
1:15:12.0
+19.2
3
199
T.パストラーナ/B.エドストローム
SUBARU IMPREZA
GDB-F
1:17:07.8
+2'15.0