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5台のTEINユーザーが伝統のラリーに挑戦!
L.クザイが痛恨のリタイア。S.フリッツが殊勲の6位入賞
2007年のPRC(ポーランドラリー選手権)第3戦「ラリー・ポーランド」が6月8〜10日、ポーランド北東部のミコライキで開催された。美しい湖を持つミコライキはポーランドで最も人気の高いリゾート地で、その周辺に13SS、279.66kmのステージを設定。いずれも高速コーナーを中心としたレイアウトで固く引き締まったグラベルだ。
同ラリーは今年で64回目の開催を迎える伝統の1戦で、しかも今季は08年に向けたWRC(世界ラリー選手権)の候補イベントとして争われたことから81台がエントリー。そのうちの5台がTEINユーザーで、P-WRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)で活躍するL.クザイ(スバル・インプレッサGDB-F)を筆頭に、若手ドライバーのS.フリッツ(スバル・インプレッサGDB-F)、M.オレクソビッチ(スバル・インプレッサGDB-F)、S.ルタ(スバル・インプレッサGDB-F)、そして96年〜97年のポーランド選手権で活躍したベテランドライバー、M.トゥルスキー(スバル・インプレッサGDB-F)らがチャレンジした。
が、ポーランド選手権の王者、クザイがSS2でコースアウトを喫し、そのままリタイアするなど波乱の展開で、オレクソビッチ、ルタ、トゥルスキーらもパンクやトラブルで苦戦する。結局、TEINユーザーの最上位はノートラブルで走破したフリッツで、レグ1で出遅れながらもレグ2で激しい追い上げを披露し、殊勲の6位入賞でフィニッシュした。
64年の歴史を持つクラシカルイベント、ラリー・ポーランドが8日、ミコライキのスーパーSSで幕を開けた。優勝候補のひとり、クザイは飛行機でロジスティックを行ない、前週のP-WRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)第4戦・アクロポリスで使用したマシンを投入する予定だったが、レグ2でマシンを大破させたことから国内シリーズ用のマシンでエントリー。加えて事前に行なわれたテストと本番のステージの路面状況が異なることからセッティングに苦戦し、6番手でフィニッシュする。同じくチームメイトのフリッツ、オレクソビッチらは同着の11番手、ルタは17番手、トゥルスキーも22番手に低迷。さらに翌9日には予想外のハプニングが続出し、TEINユーザーは相次いで苦戦を強いられることとなった。
まず、SS2のスタート直後でクザイがコースアウトを喫し、そのままリタイアするほか、ルタ、トゥルスキーらも序盤でパンクを喫し、それぞれ25番手、26番手でレグ1をフィニッシュする。さらにフリッツ、オレクソビッチもペースが上がらず、それぞれ10番手、14番手に低迷するなど大きく出遅れることとなった。
そして翌10日のレグ2でも前走者のダストでペースが上げられなかったことにより、ルタが23位に留まるほか、トゥルスキーも最終ステージで燃料系のトラブルに見舞われて26位でフィニッシュする。さらにオレクソビッチの追い上げも12位に留まるなどTEINユーザーが低迷するなか、開幕戦と第2戦で3位入賞を果たしたフリッツが本領を発揮。好タイムを連発し、一時は5番手まで浮上した。結局、終盤でひとつポジションを落とすものの、フリッツが6位でフィニッシュ。WRCの候補イベントを無傷で走り抜き、そのパフォーマンスをアピールした。
■担当エンジニアのコメント(テイン開発課/菅野一平)
「当初、クザイはP-WRCのギリシャで使用したマシンをそのまま投入し、試作ダンパーの新しいセットアップにトライする予定だったんですけどね。マシンを壊してしまったので、開幕戦と第2戦で使用した従来モデルをベースにセッティングを行ないました。今回のステージは高速セクションが多く、路面がスムーズなグラベルなので安定性を考慮した味付け。事前のテストと本番のステージの路面コンディションが大きく異なることから、ラリーウィークはセッティングに苦労しましたが、足まわりのフィーリングは各ドライバーも好感触で、安定性に関しては充分に高いレベルにあると思います。次戦のクラコーでは今回使用できなかった試作モデルを投入する予定なのでそこで新しいセッティングを試したいですね」
Pos.
No.
Driver
Class-Pos
Machine
Time
Diff
1
7
O.スベルンド
N4-1
Subaru Impreza
36:44.2
2
8
K.ホロウィッツ
N4-2
Subaru Impreza
37:28.0
+43.8
3
2
R.トラヴァグリア
N4-3
Mitsubishi Evo IX
39:21.1
+2:36.9
6
11
S.フリッツ
N4-5
Subaru Impreza
40:08.1
+3:23.9
12
23
M.オレクソビッチ
N4-11
Subaru Impreza
43:23.4
+6:39.2
23
43
S.ルタ
N4-18
Subaru Impreza
57:09.9
+20:25.7
26
32
M.トゥルスキー
N4-19
VW Polo S2000
59:38.2
+22:54.0
-
3
L.クザイ
N4
Subaru Impreza
SS2リタイヤ