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D.ヒギンズが2連勝を達成!
初参戦のM.ローが2位に入賞、TEINユーザーが1-2フィニッシュを達成!

 2007年のCRC(チャイナラリー選手権)第2戦が6月16〜17日、北京近郊の杯柔(ファイロー)で開催された。HQは99年のWRCと同様に雁栖湖付近のホテルに設置され、万里の長城の麓に全10SS、180kmのターマックステージを設定。そのバリエーションは18.35km、17.69kmの2本と少ないものの、うち1本は99年のWRCで使用したグラベルロードを舗装したワイディングで、いずれも高速コーナーを主体としたレイアウトだ。加えてコース幅が広く、クレストなどの起伏がないことから、アベレージ速度130km/hオーバーのハイスピードバトルが展開。この過酷な1戦に万宇チームで三菱ランサー・エボリューション9を駆るD.ヒギンズ、F.ファン、Q.チャン、KSTで三菱ランサー・エボリューション9を駆るM.ロー、そして新体制のSUBARU RALLY TEAM CHINAでスバル・インプレッサGDB-Fを駆るD.ヘリッジ、M.リュー/市野諮、L.ウェイなど71台中Gr.Nダンパー装着車6台を含む13台のTEINユーザーが参戦した。
初参戦のロー、ヘリッジがセッティングに苦戦するほか、若手ドライバーのウェイもレグ2でコースアウトを喫しリタイアするものの、万宇チームのエース、ヒギンズが終始コンスタントな走りを披露。開幕戦の上海に続いて2連勝を達成する。さらにセットアップを探っていたローもクレバーな走りで2位に入賞。TEINユーザーが1-2フィニッシュを達成した。



開幕戦の上海から約3ヶ月のインターバルを経て開催された第2戦にはSUBARU RALLY TEAM CHINAも体制を一新し、それまでの鎌田卓麻からオーストラリアの強豪、ヘリッジにスイッチするなど多くの注目を集めるなか、15日、雁栖湖の公園を会場にしたセレモニアルスタートで幕を開けた。
ラリーウィークは連日20℃以上、最高気温は40℃近くに達する過酷なコンディションで、レグ1から数多くのドライバーが脱落。そのなかで幸先の良いスタートを切ったのが、04年のイギリス選手権王者、ヒギンズだった。「マシンが完璧でまったく問題がなかった。本当に順調な1日だったよ」と語るように好タイムを連発。16日のレグ1をトップでフィニッシュする。
これに対して苦しいスタートを強いられたのが、初参戦のローで「事前のテストは良かったんだけどね。今日はアンダーステアに苦しめられたよ」と語るようにトップのヒギンズに約1分の差を付けられながら3番手でフィニッシュ。同じく初挑戦のヘリッジも「 この地で初めてのターマック、初めてのマシン、初めてのチームだから本当に大変だったよ」とのことで、ローに続いて4番手でレグ1を終えることとなった。
明けた翌17日のレグ2もSS7で若手ドライバーのウェイがコースアウトを喫し、そのままリタイアするほか、ヘリッジがパンクで後退するなど波乱の展開となるものの、トップのヒギンズは好調で、ポジションをキープしながら残りのステージを消化、今季2勝目を獲得する。
一方、「このチームで戦う初めてのターマックラリーだったから、セットアップの方向性を探るためにいろいろなトライを行なった」と語るローも粘り強い走りを披露し、2番手のリタイヤでポジションアップ。この結果、2位入賞を果たし、TEINユーザーが1-2フィニッシュを達成した。
以下、「全てが初めての経験だったけど、おかけでいろんなことを吸収することができた」と語るヘリッジが5位に入賞するほか、リュー/市野のベテランコンビが7位でフィニッシュ。さらにF.ファンが10位に食い込むなど、上位10台のうち5台がTEINユーザーで、そのパフォーマンスをアピールしている。


■担当エンジニアのコメント(テイン開発課/姫野智壮)
「事前のテストでは基本のターマックセッティングを試していたんですが、ステージの舗装の状態が良く、高速コーナーを主体としたレイアウトになっていることから、ドライバーのリクエストに合わせて車高を低くしながら、キャンパーを付けたセッティングに変更。ヒギンズはとくに問題はなかったんですけど、ローやSUBARU RALLY TEAM CHINA の3台はレグ1でアンダーステアの症状が出ていたのでスプリングを変えながら調整しました。今回は普通のワイディングと違ってサーキットのような特殊ターマックだったので、いろんなデータを得ることができましたね。今後はキャンバーを付けたセッティングを研究していきたいと思います」



Pos No. Driver Class-Pos Machine Time Diff
1 12 D.ヒギンズ N4-1 Mitsubishi Evo9 1:44"51.7  
2 10 M.ロー N4-2 Mitsubishi Evo9 1:47"00.9 2"09.2
3 8 徐浪 N4-3 Mitsubishi Evo9 1:47"33.3 2"41.6
5 13 D.ヘリッジ N4-5 SUBARU IMPREZA GDB-G 1:48"17.5 3"25.8
7 7 M.リュー N4-7 SUBARU IMPREZA GDB-F 1:51"58.3 7"06.6
10 18 樊凡 N4-10 Mitsubishi Evo9 1:54"58.7 10"07.0
- 19 李微 N4 SUBARU IMPREZA GDB-F Leg2 リタイア  
- 16 華慶先 N4 Mitsubishi Evo9 Stage2 リタイア  
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