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ポーランドラリー選手権/ヨーロピアンラリーカップ
〜スバル ポーランドラリー〜
2006.6.29〜7.1
テインGr.Nダンパー装着車がターマックラリーデビュー優勝!
"ポーランド国内選手権で2連勝"
スバルポーランドラリーは、昨年までラリーバベルスキーと呼ばれ、メインとなる都市クラコウにある古城の名を冠していた。クラコウは、ポーランドの中南部にある歴史のある街で、17世紀末まではポーランドの首都であった。
今年は、テインダンパーを装着する、クザイ選手のスポンサーでもあるスバルポーランドが冠スポンサーとなり開催された。自身のスポンサーがラリーの冠スポンサーであるだけに、クザイ選手のプレッシャーは並大抵ではなかった。
競技エリアは、初日のスーパースペシャルステージがクラコウ市内、レグ1、レグ2に移ってからは、クラコウ南部のドブチェシュを中心とした丘陵地帯で行われた。
そして、特筆すべきはテインGr.Nダンパーのターマックラリーデビュー戦という事だ。WRC、P-WRCともグラベル(未舗装路)イベントだけではなく、ターマック(舗装路)イベントもあるが、ここポーランドでは、前回のポーランドラリー以外は全てターマックのイベントであるという。そのターマックイベントにテインGr.Nダンパーは念願の実戦デビューを迎えた。
今回のステージは、コース幅1.5〜2車線程度で中高速の荒れた舗装路である。舗装路とは言え、日本では見かけないほどの凹凸であり、ここポーランドの舗装を制すれば、ヨーロッパではどこでも通用すると言われる程、ヨーロッパでも屈指の難コースだと言う。そして、テインGr.Nダンパーにとっても絶好のテストベッドである。


6月28日(水) プライベートテスト
ラリーステージ近郊、ビシャノバの丘陵地帯で行われたプライベートテストは、幅1.2車線で高速のターマックだった。普段は、農道として使用される程度で小さな丘を超え、緩やかなRの続くコースをアベ120km/hほどで駆け抜けて行く。ここポーランドは、今年異常なほどの猛暑となり例年であれば26度ほどのところが34度を記録した。

6月29日(木) スターティングセレモニー&プロローグ(スーパースペシャルステージ)
プロローグは、クラコウ市内ヴィスラ川の橋を封鎖し、側道も使って約2kmのコースを設定、その往復を5周するものであるが、一度に3~4台がコースに入り、時にはオーバーテイクも見られる。19時スタートとは言え、まだまだ陽は高く、最終出走組の頃にようやく夕焼けが出てきた。ここでのクザイ選手は、デフとタイヤのセットが噛み合わず、予想外の8位と低迷してしまった。

6月30日(金) レグ1(SS1〜6)
レグ1は、昨夜半から降り出した雨が断続的に降り続いていた。気温も一気に下がり、20度弱である。舗装のステージとは言え、皆、イン側の草むらに突っ込んでいくかのような大胆なインカットでコーナリングして行く。お陰でコースには毟り取られた雑草やダートが巻き散らかされ、非常にスリッピーな状況となっている。当然、コースアウトする車も多く、また、雨が上がったところでも木陰だけは濡れていたりと、クルーにとっては非常に難しいラリーになってきた。
クザイ選手は、昨晩の鬱憤を晴らすかの如く、SS1から猛アタックを開始、この日最後のSS6こそ2位に終ったが、SS1~5までトップを取り、レグ1終了時点で2位に1分9秒もの差を着けた。
クザイ選手曰く「今日の午後は、タイヤの選択をことごとく間違えたよ、天気だけは誰にもコントロールできないから仕方ないけどね、、、リードが1分あるけれど、決して余裕があるわけじゃない。ゴールまでは何があるか判らないからね。」と冷静な分析であった。

7月1日(土) レグ2(SS7〜12)
レグ2に入ってから雨はいっそう強くなり、昨日に引き続きコースアウトする車が増えてきた。そんな状況ではあるものの、クザイ選手は手綱を緩めず果敢にアタックを続ける。クザイ選手も途中100mも滑走するスピンをしでかし、右リアのドアをへこませた。
そして、手強いライバル勢もSSトップタイムを奪取するなど、必死に食い下がっている。とは言え、クザイ選手も2位との差だけをしっかりと見据えた冷静なドライビングで、最終的には2分5秒の大差でゴールした。
クザイ選手曰く、「雨の量とタイヤの選択で悩まされたけど、いつでもテインの足はコントローラブルだった、どんなにインカットしても車の挙動は乱れず、ひたすら前へ前へと導いてくれるんだ!」と、この週末を纏めてくれた。
2日間降り続いた雨も、レグ2最終サービスの頃にはあがり、お天道様も顔を出し祝福してくれた。

成績
順位 No. ドライバー/コドライバー 車両 タイム タイム差 備考
1 1 L.クザイ/M.シュチェパニャック GDBF 2:10'18"0 テイン製Gr.Nダンパー装着
2 3 M.ベウベネック/G.ベウベネック CT9A 2:12'23"8 2'05"8  
3 5 M.ソロボブ/M.バラン CT9A 2:12'49"3 2'31"3  
SSトータル227.46km
テスト中のクザイ車
チーフメカニックのロバート
チーフメカニックのロバート
テスト中のクザイ車
レグ1サービス風景
レグ1サービス風景  
最終サービスでの歓迎 優勝したクザイ車
最終サービスでの歓迎 優勝したクザイ車
表彰式でのL.クザイ/M.シュチェパニャック組(中央)
表彰式でのL.クザイ/M.シュチェパニャック組(中央)
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