ピストンロッド自動外観検査機

ショックアブソーバには致命的なオイル漏れ。
その原因となるピストンロッドの傷、ピンホール、打痕などを、
超高精度に検出!

ピストンロッドの外見検査で悩んでいませんか?

人による目視検査には限界がある・・・

  • ツメの引っかかり具合などの感覚では、検査員によって判定にバラつきがでる
  • 検査員の疲れ、体調、集中力により検査精度が低下する
  • 納入元または納入先との共通した品質基準の共有が困難

など・・・

テインではこういった問題を解決するため、
超高精度のピストンロッド自動外観検査機を開発しました!

ピストンロッド自動外観検査機 4つの特徴

1. [超高精度の外観不良検出]

線傷、ピンホール、打痕、スクラッチなど、ピストンロッドの様々な外観不良を超高精度に検出します。

2. [任意に設定できる多様な検出性能]

多様なアルゴリズムで様々な条件、レベルの外観不良を検出可能。

  • ピストンロッド用、倒立式インサートパイプ用のアルゴリズムを標準装備
  • アルゴリズムは任意に設定が可能

3.[本体は徹底的にシンプル操作、簡単段取]

多品種少量生産のテインで考えつくされた、非常にシンプルな操作性と簡単な段取り。

  • ピストンロッド径の変更はセレクトボタンで選択
本体の操作系ボタンはこの4つのみ
  • 端面検出機能により、工具を使用した面倒な段取り作業やL寸入力などは一切不要
検査品をローラーユニットの上に置くだけで検査開始
  • 検査開始はフットスイッチ

4.[安心のアフターサービス]

検査機を制御するパソコンはROM化し、万が一の故障時の対応性を考慮。

外環不良検出の様子

1.[ピンホール]

マイクロスコープの画像

検査機が捉えたピンホール

サンプルでは0.15mm×0.15mm以上、および0.15mm未満0.03mm以上のピンホールをNGとして検出するよう設定
サンプルでは上記画像のように、10mmx10mm四方に3個以上のピンホールが有る場合もNGとして検出するよう設定

2. [線傷]

マイクロスコープの画像

検査機が捉えた線傷

サンプルではシャープペンシル先端より0.5mmHB芯を1.5mm出して、ひっかかりのある傷をNGとして検出するよう設定

3.[スクラッチ]

マイクロスコープの画像

検査機が捉えたスクラッチ

サンプルでは線傷同様、 シャープペンシル先端より0.5mmHB芯を1.5mm出して、ひっかかりのある傷をNGとして検出するよう設定

4.[打痕]

※ここでいう打痕とは表面を押したような傷で、表面にメッキが残っている状態のものを指します。

打痕は正常な表面部分との輝度差が少なく 検出難易度が高くなります。

そのため打痕の検査はピンホール、線傷などとは別に、専用の検査モードを設けています。

打痕モードONの場合は、通常の検査時間のおよそ2倍(φ12.5-L200で約43秒)

マイクロスコープの画像

検査機が捉えた打痕

外環不良検出の原理

外観不良検出の基本原理は、撮像画面を2値化で処理し、濃淡値差がある部分を傷として判別する。

従来は表面の小さな傷を検出するために濃淡値検出レベル(しきい値)を下げると、表面の油膜やゴミを傷として誤検出してしまう傾向があった。

外観不良の種類ごとに検出アルゴリズムを設定することで、外観不良だけを超高精度で検出可能とした。

外観不良の検出には

  1. 検出アルゴリズム
  2. 撮像画像の2値化処理(暗欠陥)
  3. しきい値設定
  4. 局所平均化
  5. 外観不良部の高さ
  6. 外観不良部の幅
  7. 外観不良部の面積
  8. 矩形連結

これらを組合せて、外観不良を検出する

端面検出機能

矢印部のように、メッキ部とそうでない部分の濃淡値差を利用し、検査範囲を端面検出カメラで自動的に検出する。

リバンプ・ストッパーの有・無も、この機能によって検出可能。端面検出機能は、段取りを省力化するための重要な要因のひとつである。

検査結果画面

検査機本体に装備されているモニターには、常に下のような画像が表示される。

[1] 外観不良リスト情報
外観不良の「位置mm」「横mm」「縦mm」「面積pixel」データ。面積は外観不良の大きさをpixel数で表示。
横と縦は1画素( 1pixel ) =6.74μmから換算したデータ。外観不良が複数ある場合は、それぞれのデータを選択して確認可能。
[2] カメラ撮像画像
検査中のピストンロッド表面画像を、リアルタイムで表示(2値化処理画像)。
[3] 実際に検出した傷
画像では周辺との輝度差があり、波形グラフには乱れがあらわれる。
[4] 傷の位置
波形グラフの下の数字は、ピストンロッド先端からの距離を示し、傷がおよそ80mmの位置にあることを示す。
[5] データ保存
データはOK、NG問わず自動保存。「NG確定保存」を押せばフォルダを分け保存も可能。
データ保存容量=約20,000本分
※外観不良の数(画像枚数)により保存可能なデータ量は変わります。保存したデータはUSBメモリにて取出し可能。

手動機タイプ概略図

【オプション】

仕様

設備仕様

検査直径(mm) φ12.5 ~ φ56 (硬質クロムメッキ後)
※φ12.5以下、検証のうえ対応判断
検査L寸(mm) 80 ~ 600
設備主要寸法 1300×700×1725.2
本体質量(kg) ≒350kg
電源仕様 日本 単相100V 50HZ / 中国 単相220V 50HZ
検査方法 ROD回転 画像処理 傷検出
検査カメラ BASLER社製 シャッター速度 1/5000秒
1画素(pixel) = 6.74μm
Resolution 2,456×2,058 = 500万画素
レンズ モリテックス社製
端面検出カメラ BASLER社製、レンズ モリテックス社製
品物 set方法 基本仕様 手動
OPTION にて自動ローディング機
その他標準仕様 三菱製PLC 、IAI製 ロボシリンダ
ORIENTAL製 ROD回転モータ
KEYENCE製 安全エリアセンサ
シグナルタワー / 埃除けエアブロー装置
OK,NG ブザーお知らせ機能
自動データ保存 (USBで取出し可能)

生産性スペック

タクトタイム
φ12.5 検査L寸 200mm :17 秒(※43秒)
φ22.0 検査L寸 200mm :24 秒(※54秒)
< 周速 64mm/ (※周速7.5mm/sec)>

※打痕傷検査モードをONにした場合の時間と周速。打痕傷の性質上、ピンホールや線傷より検出に時間を要します。

注意事項
本設備で傷検査を開始する前に品物表面に付着した油分、ゴミは清潔に取り除く必要があります。
  • 一番初めのページに戻ります
  • このページの一番上にもどります