慣らし運転の方法
 
1.通常のブレーキパッド交換手順に則りパッドを交換して下さい。
場合によっては、エア抜等のメンテナンス作業も併せて実施される事をお勧めします。
2.普通に走り出し、ブレーキ操作に違和感がないことを確認した後、高速走行の可能な場所(サーキット等)で後続車がいないことを 確認のうえ、ブレーキを3、4回強く踏み、最後にもっとも強く踏みブレーキの温度を上げてください。しばらく走行し、再度同じように操作 を行うことで、ペダルタッチが「カチッ」と変わってくることが確認できると思います。*但し車両個体差等により、「カチッ」と言う感じ方は一律ではありません。
3.新しいパッドを装着し、いきなり全開にして一気に温度を上げると、ブレーキ特性が変わったり、片減りを起こしてフィーリングが変化 するなどの悪影響が出ます。新しいパッドを装着したら、徐々に温度を上げていきましょう。その目安としては、走り始めに本来の進入 スピードの半分の速度で5〜6ラップ周回することです。
ブレーキを踏んだままアクセルオンにするというようなことは絶対に避けて下さい。
4.車両を安全な場所に止め、下図のようにローターの表面に均一に青黒色の被膜が形成されていることが確認されればOKです。
慣らし運転(当たり付け)について
注 意
1. 当りが剥がれて来ると、ブレーキを踏むたびにゴゴーッと言ったこもった音がしてきます。軽度の場合は、前述の慣らし運転(当たり付け) を再度実施すると改善されますが、ペダルに断続的な感触が伝わるような重度の場合は、ローターを研磨する必要があります。
そのため、サーキット用パッドを市街地で使われることはお勧めできません。
2. パッドが偏磨耗する際は、4ピストンキャリパー等でリーディングとトレーリングそれぞれのピストンの動きが悪く均等に押せない場合や、 キャリパーのパッドガイド部がパッド裏板の両端部に対し渋く、ピストンの動きに対しパッドがリニアに動かない事が原因にあげられます。
このような場合は、キャリパーのオーバーホールを行い正常なパッドを組合わせ、慣らし運転(当たり付け)を再度行って下さい。
3. 今までに他銘柄のパッドを使用していた場合や、一般整備基準に照らし条痕磨耗のあるローターの場合は、ペーパーがけやローター研磨 を行い、ローター表面のコンディションを整えたうえでパッドを組む必要があります。
これは、PFCに限らず全てのブレーキパッドについても言える事です。