全日本ラリー選手権第6戦は北海道十勝周辺を舞台に開催された。今回もアジアパシフィックラリー選手権第4戦との併催で行われ、SS総距離200kmを超えるハイスピードで過酷なラリーとなった。
シリーズトップの勝田選手にストップをかける為にも、ここで勝ちたい石田正史選手。「TYPE Gr.N」ダンパーを装着しハードなこのラリーで優勝を狙う。
レグ1、天候にも恵まれ完全なドライ路面でのスタートとなる。SS1トップは奴田原選手、石田正史選手は5位につけまずは慎重にスタートする。第4戦・5戦とタイヤバーストしタイムロスを余儀なくされた石田正史選手は長いラリーを見据えセクション1を冷静に走り5位で午後のステージを迎える。
セクション2が始まると徐々にペースを上げる石田正史選手。23.26kmのSS6でこのラリー初のベストタイムをマークし3位に浮上する。SS7では前走車の勝田選手がパワステのトラブルから遅れ、追いついてしまった石田正史選手。ホコリから前が見えずにタイムロス、このセクション2後半でロアアームを曲げてしまうなどトラブルもありレグ1を3位で終える。
翌日のレグ2、トップを走る奴田原選手がマシントラブルによりリタイヤ。代わってトップに立つ石田雅之選手を石田正史選手が追う形となる。SS13・14とパワステトラブルで遅れた勝田選手がトップタイム、石田正史選手も連続2番手のタイムでトップ石田雅之選手へじわじわと詰め寄る。
そして最終のSS16、トップを走っていた石田雅之選手はプレッシャーからかなんとゴールまであと少しのところで橋の欄干にマシンをヒットさせストップ。このトラブルでコースを塞ぐ形になってしまい最終SSがキャンセルとなる。この結果、猛追を見せていた石田正史選手が優勝を飾る。
また併催となったアジアパシフィックラリー選手権ではスポット参戦の田口盛一郎選手が「TYPE HG」ダンパーを装着し、ベテランらしいラリー運びでプライベーターながら総合8位を獲得する活躍を見せた。 |