S耐シリーズ中最も短い400kmのレースが岡山国際サーキットで開催された。今年から義務付けられたピットストップ2回と、95Lの燃料タンク容量が、各チームの作戦と勝負にどのように影響するのかが注目された。テインユーザーは10台がエントリーした。
ST1クラス、#1ARTA DENAG GT3はここで勝利すればシリーズ制覇が決まるとあって、決勝を見据えたテストを行ってセッティングを煮つめる。グリッド予選は2位に留まるも、決勝への自信はゆらがない。ST3クラスは、シリーズポイントのリードを広げたい#15岡部自動車アドバン洗剤革命RX-7がクラスポール。FD勢にとっては相性の良い岡山ということもあり上位を独占。同チームの#14岡部自動車ディクセル洗剤革命RX-7が2位、4位に#23 C-WEST ADVAN Zがつける。
決勝レース、#1DENAGは、無理して先行する#8を追わずのタイヤのライフを優先してピットでの作業時間を減らす作戦に出る。1スティント目を51周まで引っ張った#1は、その間ピットインした#8に先行、そして予定通りドライバー交代を済ませニュータイヤを得てコースに戻ると、コース上で#8を交わして再びトップに立つ、そして、2回目のピットインでは作戦通り給油のみでコースに復帰すると、もはや#1に追いつける車両は無く、ペースをコントロールしての走行、最終ラップでガス欠症状が出たものの逃げ切りに成功して開幕から5連勝を達成、2戦を残してシリーズ優勝を決定した。チームにとっては2連覇、テインとしては3連覇となった。
ST3クラスは、ST2を上回るペースで周回を重ねる#14岡部自動車ディクセル洗剤革命RX-7が序盤レースをリードする。しかし、#14は車両トラブルで後退、代わってトップに立ったのは#7のRX-7、これを#15岡部自動車アドバン洗剤革命RX-7が追う展開となる。ピットのタイミングで順位を入れ替えながら残り数周というところまで勝負はもつれた終盤、#15は富士に続いてガス欠症状を発生、3回目のピットストップを強いられた。ここでもう一つのアクシデントが#15を襲い、燃料のパーコレーションにより再始動に手間取り、結局6位完走に留まった。この間、2位に上がったのは、#23 C-WEST ADVAN Z。前回トップでゴールしながら失格となった雪辱を果たした。3位にもテインユーザーのハウスコンサルタントADVANZが入った。 |